【努力賞】
【テーマ:仕事をしたり、仕事を探したりして気づいたこと】
アルバイト経験から感じたこと
静岡県立磐田農業高校  山口咲南  17歳

私は、一年生のとき、長期休みを利用してアルバイトをした。そこで、少しではあるが働くことの厳しさや大変さを知ることができた。私がアルバイト先に選んだのは、飲食店だった。接客業をしたかった私には、ぴったりのお店だった。

面接をお願いする電話も、面接も、全てが初めての経験で、とても緊張した。しかし、店長がとても優しい人で、リラックスして会話をすることができ、アルバイトとして採用してもらえることになった。

初めての出勤の日、私は期待と不安で胸がいっぱいだった。お店に着くとまず、事務所で勉強をした。お辞儀の仕方、あいさつの仕方、話し方など、仕事をしていくうえで最低限度身につけなければならない礼儀を教わった。普段意識して見たことがなかったが、お店の店員さんはこれを全て当たり前にこなしているのかと思うと、とてもすごいと感じた。一通り勉強が終わり、他の従業員の方たちにあいさつをし、仕事内容について教わった。とにかく覚えることがたくさんで、体で覚えていくしかないと感じた私は、積極的に動いた。自分がやるべきことを全力でやり、分からないことは先輩に聞きに行って、少しでも早く仕事に慣れようと努力した。そのおかげもあってか、順調に仕事を覚えていった。また、職場の雰囲気がとてもよく、楽しみながら働くことができ、やる気もでた。

一通り接客の仕事を覚えた私は、お客さんのことを見る余裕が少しだけ生まれた。以前は、自分に与えられた仕事をこなすことで精一杯だった。しかし、お客さんのようすを見て、自分から声をかけたり、指示されなくても動いたりできるようになった。

私はそこで感じたことがある。どれだけ自分が仕事をたくさん覚えても、お客さんを満足させられなければ意味がないということである。お客さんが来てくれるから、営業ができていることを忘れず、最高のサービスを提供しなければならないと感じた。また来てもらいたいと思ってもらうには、もちろん味も大切だが、私たち従業員の気配りや接客態度が一番重要なのではないかと思った。また、お皿をきれいに重ねて帰ってくれる人、「ごちそうさま。」「ありがとう。」と声をかけて帰ってくれる人、さまざまなお客さんに出会い、人の温かさにも触れることができた。

私はこの経験を通して、「働く」ということが自分の想像以上に大変であることを知った。体力だけでなく、頭も使うし、とても疲れる。それでもがんばれるのは、お客さんの笑顔や温かい言葉から感じられる、やりがいがあるからだと思う。私はまだ将来の夢が決まっていないが、サービス業に就きたいと考えている。そして、たった一回の接客でお客さんを最高に満足させられるような人になりたい。自分の夢が少し見えた良い経験だった。

戻る