【 奨 励 賞 】

【テーマ:仕事探しを通じて気づいたこと】
AIと人間との違い
徳島文理高等学校 2年  齋 藤 茉 白  17歳

小学生の頃、将来の夢はケーキ屋さんや花屋さん、幼稚園の先生と答えることが多かった。自分が行く店舗、接する人身近な自分の知っている職業に限定されていたように思う。成長するにつれ仕事の内容やその職に携わっている多くの人たちがいるのを少しは理解できるようになったとは思うがまだまだ知らないことは数多い。

今私の心配していることはAI「人工知能」のことである。新聞、講演会などで「近い将来AIによって人間の仕事はなくなる」と目にする。ショックを受けたとともに本当にそうなるのだろうかと疑問と不安をおぼえた。確かに現在の日本においては労働者不足であらゆる職種において困っているのは事実である。しかし外国人労働者の受け入れや定年延長をし雇用を増やす努力を官民共に努力している。その中でAIの登場は労働力を補える素晴らしいことには間違いない。だが人間の仕事全てをAIが出来るのか、人間のもつコミュニケーション能力や感情から出る優しい言葉、思いやる心の部分までカバーしていけるのだろうか。まだまだ課題は多いと思う。すでに工場や医療において優れた能力を発揮しているのは事実だが人間の仕事が無くなるとは私は考えていない。むしろAIはあくまでも人間の補助であり、AIに人間が使われることの無いよう我々は目を離さず監視し、我々も常に努力するようにしなくてはならない。

AIの素晴らしさを全て知っているわけではないが私自身は人間の知能の成長に魅力を感じている。現在、2歳のいとこがいる。生まれた時から見ているのだが会う度に彼女の成長には驚かされている。2年前には眠っているだけだったのに今は自分で歩き、言葉を話し、手で箸を持ち食事をする。なぜだろう人間の成長を見ていると心が癒される。きっとこれが人間の持つAIより優れたものだと思う。

この先AIは我々には必要不可欠になるのは承知の上である。しかし人間と接する仕事においては人間がすべきと考えている。私自身もその魅力ある人間を育てる仕事、人間と話をして接する仕事に就きたいと考えている。

夢を持ち成長することは人間だから出来る。

それはAIには絶対に負けないことだ。

戻る