【 努力賞 】
【テーマ:働くこと・職探しを通じて学んだこと】
働くとはなにか
山形県  平 田 奈 々  20歳

20歳を過ぎ、成人式を終え、大学に通っている私は最近考えていることがある。数年後、自分はどこでなにをしているのだろう。自分のやりたいことをやっているだろうか。どこかで諦めて人に流されて生きていないだろうか。考えれば考えるほど不安になり、毎日もやもやしたものが頭の中にずっと居座っている。

大学の授業で、「自分にとって働くこととはなにか」を考えたことがあった。私は真っ先に「人間らしく生きるため、充実した生活を送るため」と書いた。そのときはたしかにそう思っていたし、それが正しいとも思っていた。しかし、一人になってじっと考えたときに、自分の中では働くことが義務になっているのではないか、と気づいた。子どものころから、いい大学に行きなさい、いい仕事に就きなさいと言われてきたが、「いい仕事」とはどのような仕事だろう。給料がいい仕事のことを指しているのだろうか。少なくともあの頃、親が私に口酸っぱく言っていた「いい仕事」は「好きな仕事」ではなかっただろう。

私は将来、もちろん好きな仕事に就きたいと思っている。そして地元で働きたいとも思っている。こんなぼんやりとしたことしか人に話せないことが恥ずかしいと思ったことはもう何度もある。このまま目標もなく過ごし続けていくことがつらいとも感じていた。毎日どんなに考えても、同じようなことをぐるぐる巡っているだけなら、いっそ違う環境へポーンと飛び込んでみたらいいのかもしれない。同じ歳で社会人として働いている友人、先輩、後輩をみていて、家族のためや自分のために精一杯働く姿がかっこいいと思う。そして同じように自分もかっこよく生きていきたい。今頃こんなことを言っている私は、周りよりも焦るのが遅い。知らなすぎる仕事のこと、社会のこと、本当に働くということはどういうことなのかをもっともっと知っていきたい。周りの意見に流されて、わけのわからないまま働く自分には絶対にならないとここで誓い、

目標を持って今後の就職活動へと向かいたい。

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