【 努力賞 】
【 テーマ:多様な働き方への提言】
いくつかの仕事に就いてみる
東京都  楠 本 マ キ 77歳

 人は一度しか生きられない。あたり前のことであるが、それならばたった一種類の仕事だけではなくいくつかの仕事を真剣にやってみたいと思うのは私だけではないと思う。22才で大学を卒業するのでそれから80才迄もし元気に仕事をし続けられるとしたら、二十年位ずつ一つの仕事に真剣にとり組み三種類の仕事に就いてみたいと思う。一度しか生きられない人生だからおもしろく楽しく好奇心に満ちた生活をしたいものだ。私は一つの仕事しか就いたことがない。この年になっては不可能であろうがもし若かったらいくつかの仕事をしてみたいと思う。一日一日が充実して好奇心に充ちたワクワクしたものになるであろう。何年後かには別の仕事に就くと思ったら今やっている仕事にも真剣にとり組むのではないだろうか。自分が経験する仕事にしっかり取り組むことによって次に取り組む仕事への期待感が大きく、楽しく仕事が出来るであろうと思う。一生のうちにいくつかの仕事を経験することは、自分の人生に深みをさらなる意義が加わると思う。それぞれの仕事で身に付いたノウハウがお互いに発揮されて有能な職業人となれるであろう。いくつかの仕事を経験することはその人の人生に深みとゆとりを与えるのではないか。又人の多様な働き方を理解と共感を持って見ることが出来るのではないかと思う。一度しか生きられない人生を有意義に満足感を持って取り組みたいものだ。いくつかの仕事にとり組んでいる人は、人としてのゆとりというか幅を感じる。一つの仕事にうちこむのも貴重なことであろう、しかし二つの仕事を同時にやりとげる精神力とエネルギーを持ち合わせている人は無条件に尊敬してしまう。私はそれだけの度胸とバイタリティを持てない。多様な働き方の出来る人は時間配分が適切で気働きの出来る人であろうと思う。又いい意味で大まかで、小さなことは気にかけないで目的をしっかり見定めて仕事に取り組める人だと思う。多様な働き方の出来る人に心からの敬意を持っている。

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