【 努力賞 】
【テーマ:私が実現したい仕事の夢】
働くとは与えること
静岡県立磐田農業高校 佐藤広保 16歳

僕は、具体的にこの仕事をしたい!といったものはまだありません。しかし、昨年農業と環境という科目でいくつかの野菜を育てていく内にすっかり野菜の栽培にはまってしまいました。苗場に毎朝足を運ぶ度に少しずつ成長していく様子を見ているとなんだかこみあげてくるものがあり、収穫して家族に「うまい」とコメントをもらったときはとても嬉しかったのを昨日のように覚えています。その頃から何かおいしい物を自分の手で作りこの嬉しさを多くの人にも感じてもらいたいと思い始め、近くの農林大学を受験して野菜をもっと学びいずれはそれに関わる仕事に就きたいと考今はえています。

「働く」とは自分が感じていることや思っていることをなんらかの形にして多くの人に広めることではないでしょうか。僕が野菜を育ててだれかに食べる喜びを届けたいと思うように、スポーツ選手が一生懸命にプレーをすることによって見ている人に元気を与えたりと、どの職業にもなんらかの思いが込められていることが分かります。

しかし、だれかに何かを伝えるといっても、子供が作った形は悪いのものの気持ちが籠った料理を親が喜んで食べるレベルのものでは社会で求められているクオリティーには達していません。この世の中は何を得るにしてもお金が必要になってきます。お金を払ってもらうからには気持ちが籠っている以前にある程度の品質であるものを作る責任があります。ある程度品質を保ちつつその上で買ってくれる人のことを考えて作れば、自然とそれを求めて買いに多くの人が訪れるようになります。そういったお客様のことを第一に考えている人がプロと呼ばれるのでしょう。「ここの○○は安心だ」というような信頼を得ることになります。その信頼に答えてこそ真のプロとして長く信頼され、多くの人々に愛されるのではないでしょうか。その逆にお客様の信頼を裏切るようなことをしてしまうとその会社のイメージが悪くなってしまうのでお客様の声に耳をかたむけることが大事になってきます。

お客様の声に答えるためには技術が必要になることは間違いありません。なので僕は今の内に勉学に励み農業をしていくために欲しい技術・知識を身につけて長く多くの人々に愛される社会人、プロになりたいと思います。そして、作る喜び、食べる楽しさをたくさんの人に広めていきます。

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