【 努力賞 】
【テーマ:私がやってみたい仕事・働き方】
貢献性の高い仕事
東京都 磯元浩亮 23歳

私は、「日本の99%に貢献する仕事がしたい」と思い、現在の職場を選びました。現在、「産業の空洞化」により、中小企業が次々と倒産しています。これは、プラザ合意後やリーマンショック後に急激な円高となった結果、労働力が豊富で安価な中国や東南アジアに日本企業の生産拠点が移ったことで引き起こされました。しかし、日本経済が飛躍的に発展を遂げることができたのは、基幹産業を支えた多数の中小企業があったためです。そして、今日の私が平穏に暮らすことができているのも当時の発展があってのことだと考えています。したがって、私は、「この現状に歯止めをかける仕事がしたい」と思いました。

中小企業の重要性は、中小企業がわが国経済において量的にも質的にも大きな比重を占めているという事実によるところがあげられます。まず、中小企業の事業所は、わが国の非1次産業合計の99%、従業員数で76%を占めています。そして、中小企業は特殊な技術の開発、ニッチ市場の掌握、独自の製品開発力などによって、新しい時代を切り開いていく、大企業に真似のできないたくましさを持っています。このように、中小企業の役割の重要性にもかかわらず、「資本調達力の弱さ」から、倒産せざるをえない企業が多数存在しています。これは、大企業と違ってその経営規模の過小性、狭地域性から由来する、公開的な株式や社債の募集がしにくいという理由が深く関わっています。また、金融機関からの借入れにおいても、経営の不安定性や物的担保力の不足、相対的な信用力・調査コストの高さから、大企業に比べて不利を免れない点があります。この問題に対し、サービスを提供できるのが、地域密着型の中小企業専門金融機関である「信用組合」です。したがって、私は信用組合に就職しました。そして、融資を受ける中小企業の意見等を十分に聴き、相互に理解・納得したうえで、迅速な資金の供給や早めの経営相談に応じるなど、一層緊密な関係を築ける仕事をしていきたいと考えています。

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