【 佳 作 】
人にとって欠かせないものは食事です。だから私は、たくさんの人の『食生活を支える歯科衛生士』になりたいです。
私は幼い頃からおいしいものを食べることが大好きでした。さらに食について学び、食に関する仕事に就きたいと思い、農業高校の食品科に入学しました。学校の授業で、食品に含まれる栄養素、微生物について学び、実際に自分で一から食べ物を作るうちに、改めておいしいものが人に与える喜びや、食事が私たちの身体に与える影響の大きさを実感しました。食は人を幸せにするだけではなく、人の健康を支えているのだと思いました。そのため、人の健康を支える仕事がしたいと思うようになりました。
おいしい食べ物には歯に悪い影響を与えるものが多くあります。私は甘いものが好きなので、気を付けていないとすぐに虫歯ができてしまいます。高校一年生のとき、虫歯ができたときは、歯が痛く、楽しみだった三食の食事も、実習で作る食べ物を食べることも憂鬱でした。口内炎ができ、酸味のあるものや、冷たいものが食べられなかったことや、親知らずが生えて痛いときには、硬いものが食べられなかったことなど、私には口の中の悩みが多かったように感じます。そのとき、歯が健康でなければ、当たり前に食事ができないことに気付きました。また、私が通っていた歯科医院には信頼できる歯科医師さんがいて、優しく頼もしい歯科衛生士さんがいました。通院のたびに歯の痛みを訴える私にいつでも優しく、親身になって対応してくれる歯科衛生士さんのおかげで、歯の治療に不安を覚えたことはありませんでした。私は歯科医院で働く歯科医師さんと歯科衛生士さんに、歯の健康を守ってもらっていたのだと感じ、私も、歯に悩みを抱えたたくさんの人たちが一生自分の歯で楽しく食事ができるよう、歯の健康を支えたいと思いました。
私は、歯科衛生士こそが、私の理想とする職業だと思っています。人の健康に欠かせない食生活は、歯の健康に支えられています。その歯の健康を支える職業が歯科衛生士だと思います。私は、食生活の基本となる歯の健康を守るとともに、正しい食事の取り方についてたくさんの患者さんに伝え、患者さんの食生活を支える歯科衛生士を目指したいと思います。