【 佳 作 】

私はあるチェーン店のホールで、もう２年間ほど働いています。その間で学んだ事はたくさんあります。まず、アルバイトを始めたきっかけはただのお小遣い稼ぎでした。初めの頃は、行くことが憂鬱としか思えませんでした。しかしある時店長から、「渡邊さんは上の人にも評判だよ」と言われました。その頃からか、周りの従業員の人にも、「さすが、渡邊さん」と言われるようになり、自分が頼られる存在になっていることに気がつきました。それにより、自分に自信を持てるようになり、さらに自分の良い点も見つける事ができました。他にも、仕事はするのではなく、させて頂く、そんなことも気づかされました。お金を頂いている存在である自分は、その分、それ以上働かなければいけないと思います。他はたくさんいるのです。

そして私にとって一番大きく変わった事があります。それは、幼い頃から人見知りで引っ込み思案の私だったのですが、働いているうちにそれが無くなってきていたのです。自分から話しかける事など絶対にできなかったのに、いつの間にか自分から前に出られるようになりました。会話も得意ではなかったのですが、コミュニケーション能力が上がり会話をつなげられる事ができるようになりました。敬語も自然と身に付いており、日常生活にもとても役に立っています。社会に出る前にこのようなスキルアップができ、改めてアルバイトを始めて良かったと思いました。

働く場所や環境によって学べる事は様々だと思いますが、私は自分自身の社会的立場や、良い点、悪い点などを見つける事ができました。辛い事もありますが、それ以上に学べる事がたくさんあり、人格も良い方向へ変わっていくと思います。周囲の友人も、それを実感している子が多数います。自分というものが変わってくると、見えてくる世界が変わってきます。学んでいるという事を考えながら働くと、やりがいを感じ、仕事がそこまで苦になりません。そして、日常生活も充実していくと思います。将来社会に出て働く時になっても、この事は忘れずに心がけたいと思います。