【 佳 作 】
近年の女性の社会進出は目覚ましい。かつての「夫は外で働き、妻は家で家事・育児」は、古い考え方となりつつある。しかし、世界と比べると、日本はまだ、女性の社会進出は遅れている。なぜだろうか。私は、そのことについて考える。
安倍首相は、アベノミクス三本目の矢「成長戦略」の項目に「女性が輝く日本」の具体的政策目標を示している。国を挙げての政策は賛成だ。しかし、私はこの政策の内容に疑問を覚える。
女性は、結婚や出産などを経験する人も多いはずだ。しかし、近年社会問題になりつつある「マタニティハラスメント」というものがある。これは、妊娠・出産した女性が業務に支障をきたすという理由で、精神的・肉体的な嫌がらせを行い、退職をさせる行為を指す。場合によっては流産をしてしまう恐れがある。しかし、妊娠や出産を理由とする不利益な扱いは、法律で禁止されている。だが、2012年のある調査では、セクシャルハラスメントの経験がある約17パーセントに対して、25.6パーセントと上回る結果となった。私は、社会の意識がまだ追いつていないことが原因の一つと考える。妊娠・出産した女性の社会進出を一人一人、会社会社で理解することが大切だ。何気ない一言が相手のことを傷つける恐れがある。それを無くすには、講習など開いて意識を変える必要がある。そうすれば、マタニティハラスメントなどという悲しいことは、減らすことができるはずだ。
女性が社会進出するのに当たって、一番の問題は子供を預かる施設である。小さい子供は、託児所や保育園に預けるのが一般的だ。しかし、託児所や保育園が足りていない。政府は、この問題を2017年までに解決素政策を出している。実際の事例でこのようなことがある。
保育園を建設しようとした。待機児童を減らすための取り組みだったが、近隣の住民が、「子供の声がうるさくて建設に反対だ」という意見が多数出てしまい計画が頓挫してしまった事例がある。
このように、託児所・保育園の建設場所が限られているのだ。更に、施設ができたとしてもそこに働く先生が少ないのも現状だ。
女性が社会に出て働くには環境が厳しいのが今の日本である。私は、まず環境を整える必要があると考える。託児所・保育園を建設する場所。施設を運営するための人材が今、一番必要だ。ある一部の企業などでは、会社の中に託児スペースを設けている。会社も積極的になるべきだ。そして、政府も、もっとこの問題を最優先に考えるべきだ。女性にとって働きやすい社会を作るためにはそれしかないと考える。
日本は、世界からみると女性の社会進出に遅れをとっている。これは、古い考え方もあるかもしれない。
しかし、私たち一人一人の考え方で変わるのではないだろうか。これからの安倍首相の政策と、私たちの努力で女性は、美しく輝けるのではないだろうか。