【 奨 励 賞 】

【テーマ:仕事から学んだこと】
過去を乗り越え未来に向かって
西宮若者サポートステーション 一生懸命歩けば、必ず道は開く

人は苦しい時、誰か心から支えてくれる人がいれば頑張れると思う。

私は生まれた頃、耳が遠く小学校に入学当初からよく無視したと誤解され、それが原因でいじめが始まりました。

目の前で見せつけるように悪口を言われたり、上履きの中に画鋲を入れられたり、有ること無いこと作り出しては悪口の材料にされたりしました。毎日学校では一人で、ただただ時間が経つのを待つばかりの日々の中、いじめは段々とエスカレートして行きました。

そんなある日、私の忘れ物を届ける為に教室を訪ねて来てくれた母の姿を見つけ、安心したのか気がついたら駆け寄り、緊張していた線が切れた様に胸で大泣きしていました。母は何も言わず優しく頭を撫でてくれ、安心した気持ちと受け入れてもらった嬉しさでいっぱいになりました。

学校から帰れば受け入れてくれる場がある事、安らげる場所がある。私にとってそれは大きな大きな安心で、学校でいじめが再開されても一人ではなく常に家族と心で繋がっている。それが不思議と力をくれ、そんなには辛く感じなくなっていました。

中学校に上がってもいじめは続きました。私を人と見なさず“奴”と呼ばれたり、避けられたりしました。

そんな中で、辛いときいつも側に寄り添ってくれる初めて信頼出来ると思える友人に巡り会う事が出来ました。

学校と言う場所で楽しいと思える時間を過ごせる事は初めての経験でした。

友人とは一緒に登下校したり、同じクラブ活動に励んだり、今まで感じた事がなかった楽しさで、毎日が発見の連続でした。

授業の合間の休み時間にいじめられて無いかと心配して見に来てくれる友達も出来ました。

彼女達のお陰で辛くない学校生活を送る事が出来ました。“学校”と言う過程から卒業した今、思い返すと楽しかった思い出を沢山持つ事が出来ています。

そして、現在は以前から勉強したいと思っていた、パソコンの分解と各部品の持つ働きなどの授業を専門とする講座を見つけ、日々勉強に取り組んでいます。

難しい用語ばかりですが、勉強を続ける内に段々と楽しくなって来ました。

学校の勉強とはまた違った形での楽しさを感じ、とても充実しています。

その時、その時に与えられた試練から逃げずにぶつかりながら歩き続ける事で確実になにかが変わって行く、それを身を持って感じました。

どんな時にも一歩一歩確実に歩いて行きたい。

そしてこれから先、仕事をして行く上で、家族や友人から学んだ沢山の勇気と温かい気持ちを大切に持ち続け、どんな困難にも負けない信念を持ち、まっすぐに生きて行きたいと思います。

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