【 努 力 賞 】
誕生日おめでとう! 早いものでもう40歳。ちゃんとフリーライターとして活躍できているかな?
そもそもライターを目指したのは、懸賞論文に入賞して、作品を収録した書籍が販売されたことだったね。私が書いた文章を読んで、何かを考えたり感じたりする人が、全国各地にいる……。そう考えたとき、文章を書いて生きていけるってすごいことだと思った。絶対にライターになると決め、某メーカーの専属ライターに転身して早2年。未経験、33歳、既婚女性という三重苦を乗り越えて採用してもらえたのも、ひとえに熱意とやる気の賜物だったと思う。最初の1年くらいは、膨大な仕事量と容赦ない締め切りに追われて何度も泣きたくなったけど、最近は冷や汗をかく回数も残業時間もどんどん減っているよ。
でも毎日がスムーズに進む反面、心配事もあるんだ。それはこの状況に安住して、ライターとして生活すること“だけ”で満足してしまうこと。文章を書くからには、私にしか伝えられないメッセージを発信していきたい。このままメーカーの商品紹介をして、売り上げ向上に貢献するだけで満足したくない。最初に書いたとおり、私がライターになろうと思ったのは、文章で人の心を動かしたいから。この初心は、絶対に忘れたくないんだ。
私がこれから書きたいテーマは、労働や雇用について。23歳で社会に出てからの10年間、仕事に関しては本当にロクなことがなかったよね。新卒で就いた営業職にはまったく適性がなくて、半年でコールセンターに配置転換になったり。そこで5年間がんばったけど、やりがいを感じられなかったり。事務職に転職しても体調を崩して辞める羽目になって、リーマンショック真っ只中に就職活動をして門前払いの連続だったり。資格を取って念願の外資金融で働き始めたのに、わずか半年で部署がなくなってリストラされたり。就職活動の交通費を稼ぐためにチラシ配りのバイトをしていたら友達が通りがかって慌てて物陰に隠れたり。何もかもが嫌になって引きこもっていた時期もあったなあ……。こんな私でも諦めずに行動して、どん底から這い上がれた。この経験を活かした記事を全国の人に読んでもらいたいんだ。
今の日本には、ワーキングプア、格差社会、負け組など、仕事に対するネガティブな言葉が溢れんばかり。多くの人が働くことに希望を持てず、生きる力さえ失っている状況。ちょうどかつての私のように。こんな人たちが、ちょっと前向きになれる記事を作って届けていきたい。
「今からでも遅くないかも」
「もう少しがんばってみようかな」
こんな風に元気が出るのは、一瞬だけかもしれない。次の瞬間には、厳しい現実に打ちひしがれるかもしれない。でも“ちょっと”の前向きな気持ちが積み重なっていけば、いつか大きな原動力になるはず。そのためにも、ひとつの企業や媒体に縛られることなくフリーランスとしてあらゆるシーンでメッセージを発信して、日本を元気にしたい。これが、35歳の私の考えです。
きっと40歳の私には、フリーランスならではの悩みや壁がたくさんあるんだろうね。でも大丈夫。その苦しみだって、創作活動の一環だよ! 仕事で悩む人の気持ちがわかればわかるほど、共感してもらえる記事が書けるから!