【 佳 作 】

【テーマ:仕事から学んだこと】
仕事から学んだこと
愛知県 あうでい 24歳

私は現在、24歳で介護の仕事2年目です。

正直、大学を卒業したら、どこか会社に努めてなんとなく仕事をしているだろうといった甘い考えをし、介護なんて職業には絶対つかないと思っていました。

しかし、就職氷河期であったためどこも採用なく、何気なく採用された介護を現在しています。

始めはなんとなくお金を稼ぐためにやればと思ってしていた仕事でした。

しかし、先輩が自分の親でもやりたくないといわれるような、排泄介助をしたり、自分の体よりもはるかに大きい人の介助をしたりし腰は痛くなるのにこの仕事を選んでしている。

そんな仕事ぶりをみて私の中の介護という仕事が誰でもできる仕事からすごい仕事なんだと気づかされました。

また介護をしてゆくなかで、おじいさんの死が私を成長させました。

そのおじいさんは少し前から体調が悪く、ずっと居室で寝込んでいました。しかし、職員さんに「これっ」と夜勤があるたびに「飴たべて。疲れをとりなさい」と持ってきてくれる方で体調わるくても思い出したように「飴を…」ともってきてくれていました。

お風呂も大好きな優しいおじいさんでありました。そんなおじいさんが体調を崩し、入院することになり、1週間くらいでもどってくるかなと考えていたら、そのまま亡くなられてしまいました。お葬式のときに棺の上に飴がのっている為、不思議に思っていると家族の方が「飴を入院中ずっとほしがってたのよ」といっていました。

やっぱり、飴は大好きだったものなと思いながら仕事をしていると、おじいさんと仲の良かったおじいさんが、「ちょっと…」といい私に話をされました。すると「なくなったおじいさんはあなたがお風呂にいれてくれるのをいつも丁寧にやってくれるからうれしい」「今度はいついれてくれるのかなといってたぞ。あなたのことが好きだったみたいだな」といって話をされました。

直接、お風呂の時に「ありがとね」とは聞いていたが、こういったうれしいということをはなしていたことを初めて聞き、私がしたことに対してこうして喜んでくれていた人がいるとしり、私でも人を幸せにすることができるのだと実感しました。

現在は、階がかわってまた違う入居者の方のお世話をしています。以前の階から移動する際も「あんたがいなくなったらわたしはどうしたら」と泣いて悲しんでくれたかたもみえました。

この仕事で学んだことは数え切れないほどありますが、介護なんて仕事絶対しないと思っていた私がこの仕事を現在誇りに思って働いています。

人からはよくやるよねと言われますが、自分のしたことが感謝となって現れるとても素晴らしい仕事だということを学びました。

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