【 努 力 賞 】

【テーマ:仕事から学んだこと】
仕事から学んだこと
鳥取県 遠藤 潤 43歳

私は平成3年に島根電工鰍ノ入社し岡田電工鰍ヨ配属となり、それから早いもので22年が経過致しました。長年にわたり地元境港を拠点とし、鳥取県西部を中心とした地域での営業受注活動に携わって参りました。

一昨年の3月の辞令に於いて鳥取市(鳥取営業所)への転勤を命ぜられました。5人の営業所から18人と大世帯の営業所の責任者としての転勤です。これまでを振り返りますと、境港営業所では所長とはいえ自分が営業マンであり、自分が常に動きまわらなければ受注が上がりません。とにかく自分の受注目標だけを見て、日々営業活動を行います。そしてその成果が営業所の数字に直結するものでありました。

環境的には地元と言う事もあり、とても恵まれたものでありました。知人、友人、親戚またその知人と自分を取り巻く人脈の力を借りながら営業活動をして参りました。今まで自分のスタンスとして、一生懸命お客様が喜んでいただけるよう、一心不乱に努力してきたつもりです。年月が経つ事で、そのお客様から支持を頂き、それが仕事に繋がる。また、自分の力は微力であるにもかかわらず、いろいろな人の力を自分の力に変えこのサイクルを回しながら今に至ります。地元の強みを生かした営業スタイルで22年間やってきたわけです。

そして突然の転勤がやって参りました。縁もゆかりもない地でやっていけるのであろうか・・・。不安が募りました。この年になってから全てをリセットし、今まで培ってきた自分の力とは、どれほどのものであろうか?自分個人の力ってとても微力!自分は22年間何をやってきたのか・・・。あまり悩む時間も有りませんでしたが、上司より、「人の力を自分の力に変えられる事も、立派な自分の実力だよ!心配しないでもやっていけるよ!」との言葉に助けられ、吹っ切れ、気持ちが楽になった事を昨日のことのように思い出します。

さて、気持ちを新たにし、心機一転頑張ろう!との思いで赴任し、まず何をやれば良いのか?鳥取営業所とは3年間赤字の営業所です。周りを見回しますと所員一同とっても若く、機動力もあり、素直でまじめな人材ばかりで、活気にあふれています。しかし、社内外はとても汚く乱雑で各課のコミュニケーションも薄い状態、皆遅くまで頑張っている事が営業所の数字に直結していない営業所だと感じました。

先ずは結束が必要な営業所だな!と思ったと同時に、ある人の言葉が思い浮かびました。それは10数年前でしょうか、私が担当していた施設の園長さんの言葉でした。「あんたも、10年も経てば上に立つ立場になるでしょう!部下の力量、性格を常に見て、タイプを知りなさい!タイプを知ることで一人一人に会った指導が始めて出来るのです!例にたとえるとこういう事」「人間は4種類のタイプに分類されます。たとえば廊下を歩いていた時、ゴミが落ちていたとしましょう。タイプ@ゴミに気付き拾う人、Aゴミに気付くが見て見ぬ振りをし、拾わない人、Bゴミにもし気づいていれば拾う人、Cゴミに気付いたとしても拾わない人。さてあなたが人事担当だとしてどの人を採用しますか!」私はタイプ@、Bを採用したいですね!と答えました。答えはタイプ@、Aの感性の高い人を採用しなさいとの事。タイプBの人は一見よさそうですが、そこまでの感性の持ち主であるとの事。タイプAの人は一見良くないように見受けられますが、人間どうしても省略行為、近道をしてしまうものです。しかしゴミに気付く感性は十分持ち合わせた人材であり、うまく指導する事で伸びる人だそうです。なるほどな!と思いました。

それから、いつも人を見るときこの人はどんな感性の持ち主だろうか?と考える習慣が身につきました。各所員と一緒に仕事をし、コミュニケーションが深まった今、みんなの感性が見えています。人材に恵まれていると確信し日々更なるコミュニケーションをとりながら仕事に励んでおります。赴任のあいさつで、「汚い営業所は儲かりません!社内の清掃をはじめ、先ず全てに於いてきめられた事を一人一人がきちんと行い、浮かばれる営業所にしよう!」と言った事を思い出します。

あれから早1年が経過、何とか1年目は、ほぼ目標通りの成果を上げる事が出来ました!所員一同結束する事で、やれば出来る事を皆で証明したわけです。新年度を迎え更に目標もあがり、更なる結束を高め、所員一同全身全霊で頑張って参ります。

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