【努力賞】
【テーマ:○年後への夢、そして仕事とは】
なりたい自分をめざして
茨城県立石岡第一高校2年  大山 萌 16歳

私には、夢がある。それは、とても実現できないような夢物語のような夢ではない。
もっと現実的に手が届きそうな夢ではあるが、叶えるには、それ相応の努力が必要である。私は、看護師になりたいと思っている。そのため、今猛勉強中である。

私が看護師になりたいと思うようになったきっかけは、祖父の入院だった。元気いっぱいの祖父は、病院には縁がないと言われ続けてきたが、夜中に誤って階段から落ち、頭を強打してしまった。手術は、成功したが一部に麻痺が残り、長い入院生活の中で、辛いリハビリテーションに打ち込んでいた。
私は、そんな病院にお見舞いに行くたびに、改めて看護師という職業をつぶさにみることができた。

看護師という職業は過酷である。24時間、ひと時も気を抜くことができず、一人ひとりの患者さんの命を預かっている。
だが、みんな底抜けに明るく、ポジティブだ。自分の仕事に対する誇り、プライドがひしひしと伝わってくる。看護師の言葉ひとつで、患者は明るくもなるし、暗くもなる。患者に、希望を与えるのか、絶望を与えるのか、診察結果は同じでも言い方で変わってくるのだ。私は、祖父の落ち込みように悩み、病院に行く足が遠のきかけた時、看護師から声をかけられたことがある。
「おじいさんの元気の源はあなたね。あなたの話をするおじいさん、とてもうれしそうだもの」
すれ違いかけた私と祖父の気持ちをしっかりと結びつけてくれたのだ。

憲法では、国民の義務として、勤労を定めている。働くためには、知識が必要であり、教養を高め、働くことにより生活を豊かにし、納税をすることで国が潤う。国民一人ひとりが責任を持ち、誰もが住みやすく、明るい社会を築く原動力になっているのだ。

私は、やりがいを感じながら、働くことができる環境をめざしたい。いろいろな仕事があり、方法もあるが、自分の好きな道を進み、働くことの充実感を得たいと思う。
そして、自分の働きが人の役に立ち、働くことで経済や社会に役立つとすれば、こんなすばらしいことはないと思う。

「仕事」とは、体を動かすこと、人と人とのコミュニケーションを大事にすること、人の役に立つこと、そして何より自分自身を成長させることだと思う。
「お金」は、働くことの対価であり、自分へのご褒美、家族や社会への貢献だと思う。「仕事」と「お金」は、車の両輪のような関係で、どちらが欠けても成り立たない。
働くことは、社会にかかわり、誰もが幸せに近づけるよう、お手伝いをしているのだ。

私は、自分の夢を叶えるために勉強し、将来は、日本国民のひとりとして、きちんと義務を果たせるようがんばっていきたいと思う。

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